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情シスの役割と組織形態

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情シスの役割と組織形態

情シスとは情報システム部門のことで、情報システム部(課)、システム管理部、IT部門、IT推進部、デジタル推進部、・・・など、企業によって様々な組織名称があるようです。
IT環境が普及し社内は様々なシステムで溢れ、IT投資額は年々増加している中で、部外の人からは何をやっているのか分からないという声も聞かれるので、情シスの役割を整理してまとめました。

  

※この記事は6分で読めます。

1.情シスの役割

 情シスが普段どのような作業を行っているのか、部外の人間からは分からない部分が多くあります。また、いつも忙しそうというイメージも持たれていますが、一般的には次のような作業を行っています。

  • インフラ構築・運用・保守
IT機器(PCやプリンター、サーバー、ネットワーク、ストレージなど)の購入、設定・設置を行います。多くの会社では、社員がPCを貸与されたらすぐに利用出来るよう、ネットワークの設定やOffice製品などのソフトウェアを事前にインストールする作業も、情シスが行っています。数十台や数百台を一度に準備する事もあるため、かなり大変な作業です。

 

  • システム開発・運用・保守
システム開発、システム更改、パッケージソフトウェアの導入を行うなどして、社内で利用するシステムを構築します。構築後は、正常にシステムを稼働させるための運用作業や、サポートデスク・ヘルプデスクからの依頼対応、利用部門からの改善要求への対応などを行います。ECサイトのように24時間365日稼働しているシステムの場合、システムの稼働監視やシステム運用などについて、外部の業者へ委託している事もありますが、交代で社員が土日勤務や夜間勤務を行いながら対応している事もあります。

 

  • サポートデスク、ヘルプデスク
パソコンやシステムを利用していると何かしらのトラブルが発生するものですが、そのようなトラブルが発生した時の窓口となります。トラブルに限らず、システムの利用方法に関する問合せや、要望などへの対応も行います。

 

  • システム企画
システム企画は、情シスが担当する場合もありますが、企画部門や事業部門の企画担当が行っている事もあるようです。経営戦略や事業戦略にもとづき、どのようなシステムが必要か検討し、計画から導入までをとりまとめます。それ以外の作業として、IT予算の策定や、セキュリティポリシーの策定のようなIT統制、ITガバナンスへの取り組みも行います。
 

会社で利用しているPCやプリンター等のIT機器の管理を始め、会社を運営していくうえで業務が円滑に進むよう、裏方として重要な役割りを担っている事が分かります。

  

2.情シスの組織形態

情シスの組織形態については、次のケースがあります。
 

  • 全社で情シスを集約する組織体系
全社で扱うITに関する作業を一手に担います。社内のIT関連の作業を集約し作業量が多くなるので、インフラ担当や、運用担当、開発担当など、役割を細分化する事があります。事業部門からの要件を取りまとめシステム化を行うので、全社的に最適な計画を立案する事が出来る一方、事業部門とのコミュニケーションがうまくいかず、事業部門から要望通りのシステムが出来ていない等の不満が出るケースがあります。
 
  • 各利用部署が情シスの役割を担っている組織体系
情シスという独立した組織ではなく、各部署でシステム企画も含めたIT関連の作業を担当するケースです。実際の作業は、IT機器やシステムベンダーなどの専門家に任せて、社内の窓口として担当することが多くあります。部署内に存在するため利用者の要望を把握しやすく、要望通りのシステムを構築しやすいという利点がありますが、部署内での対応となるので全社的なシステムの最適化は難しくなります。この組織体系の場合でも、インフラなど全社に共通する作業については、全社で集約した組織としている事があります。
 
  • 子会社化
親会社やグループ企業の情報システム部門を分社化した組織です。この場合、親会社やグループ企業の各部署には窓口となる担当者がいて、情シス子会社へ要望を伝えることになります。ITの専門部隊として会社が設立されているため、親会社で配置転換が多い場合でも、ITのスペシャリストを育成する事が出来ます。また、親会社向けの作業で得た知識を生かして、システム開発を外販する事もあります。


3つの組織形態を挙げましたが、例えば子会社化の場合、企画は親会社で担当し企画以外を子会社で担当するケースや、企画も含めて子会社で担当するといったように、組織形態と役割の組み合わせは多岐にわたります。どの組織形態を採用し、どのような役割を担うか、それぞれのケースでメリットとデメリットがあり、企業規模や置かれている状況によって最適な内容は変わります。


3.まとめ

情シスには様々な役割や組織形態があり事情も様々なので、一概にどれが正解とは言えない部分があります。それぞれのケースでのメリットを生かしてデメリットを排除する工夫を行い、企業活動における効率の良いIT推進が必要となります。
また、情シスに関しては様々な意見が見られますが、特に全社で情シスを集約する組織体系では、情シス不要の意見が多くみられます。こちらについては別のブログで記載します。


執筆者:D.S

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